本欄では、2015年11月19日づけで、ロシア公的金準備2,329トンが、経済制裁で対外売却できなくなり、中国が、その買い手となる可能性に
ついて論じた。
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それが現実になったのだ。
100トンほどのロシア保有金塊が、今年1-7月の期間で、香港市場に、移送されたと、FT など欧米メディアが報じている。
遡れば、2025年、2026年と100トンを大きく上回る金を、ロシアが輸出、中国側が香港経由で輸入していたという。
ロンドン市場での金売却を経済制裁で禁じられたロシアの苦渋の選択といえよう。
香港市場も、かねてから、中央銀行の保有金 分散保管先の一つとして、香港の金保管施設への誘致に動いていた矢先のことゆえ、渡りに舟、といえる。
但し、香港側のロシア産金輸入に携わる銀行やリファイナリーには、リスクもある。
ロシアへの経済制裁を迂回するサービスを提供したとなれば、経済制裁違反行為に関与したと批判更には懲罰措置の対象となりかねないからだ。正規の金関連サービスにも支障が出る可能性もある。
この件は、今後も波乱含みだね。
さて、金価格のほうは、雇用統計で一時100ドル以上急落。
(KITCOグラフ 赤線)
非農業部門新規雇用者数が、事前予測を大きく上回り16万2,000人。
このサプライズで、インフレ経済過熱リスクが高まるとされ、9月利上げ確率が6割ほどに上昇。
とはいえ、今週は、もう一つの重要指標であるCPI(米消費者物価指数)が発表されるので、雇用と物価の重要データを消化して、16日の9月FOMCを迎えることになる。
CPI次第で、利上げ確率も、変わるので、筆者は、ざっくり、五分五分と見ている。
あとは、ウォーシュ議長の最終判断を待つのみ。
そこで注目は、トランプ親分の意向だね。
雇用統計が好調だったので、さっそく「素晴らしい数字だ!アメリカは以前よりはるかに信用力が高まっている。
金利は下がって当然。高い金利はアメリカを極めて不公平な不利な立場に追い込む」と吠えた。
この発言は、元不動産屋さんの発想。私の企業は経済的に健全だから、融資も低利であってしかるべき、との考え。
マクロ経済理論には疎いことが、はからずも露見された。とはいえ、当にトランプ親分は、若頭ウォーシュ氏に、政治的圧力をかけたわけで、さて、ウォーシュ氏の最終判断は、利上げか、据え置きか。予期されたこととはいえ、難しい判断を迫られているね~
なお、ベッセント財務長官には、悪い知らせがあった。
世界最大規模のノルウエー政府系ファンドが米国債保有額を約12兆円も減額を決定。
またもや米国債売却の事例。それも世界最大の政府系ファンド。
ちなみに、日本国債保有は2.7兆円増やすとのこと。
この際、国債保有総額を減らし、金でも買えば良いのに、と筆者は思うよ。
日本のクジラと呼ばれるGPIFとか、ノルウエーあたりが、金購入に動けば、これは、強力な材料になるね。
筆者は、決して、非現実的な話ではないと思っている。
中央銀行が金を大量購入する時代なのだから、政府系ファンドや大手生保も、金買いに動いて当然であろう。
さーて、札幌は朝晩、寒くなってきたよ。コスモスが全開。


