今週の注目イベントである米FOMC。金利を生まない金市場にとっても、株式・為替・債券市場にとっても最大関心事。
今月12月利上げは織り込まれたが、来年の利上げ回数に関しては、市場で見方が割れる。
選択肢としては、ゼロ回、1回、2回、3回。
最新のブルームバーグ・データでは、1回、ゼロ回、2回、3回の順になっている。
とはいえ、一位の1回でも、確率は4割に満たない。
筆者の注目点はこの1か月の推移だ。
1回とゼロ回の「トップ集団」が、2回と3回のグループを大きく引き離している。
トップ集団の確率が3割台、2回が1割台、3回は大きく差がつき、確率ゼロに近い水準だ。
トップ集団の間では、この1か月で、首位が入れ替わった。1回がゼロ回を追い越しているのだ。総じて、この1か月で確率が上がったのは、1回だけ。あとは、全て「急落」している。
さすがに利上げ無しとなると、米国経済過熱放置の可能性は捨てきれない。インフレ指標は伸び悩みといわれるが、とりあえずFRBの目標値2%台は確保している。ISM製造業景況感指数も、60の大台は維持できている。
いっぽう、3回となると、締めすぎのリスクが懸念される。世界経済成長鈍化傾向が顕著ななかで、「アメリカ・ファースト」=「アメリカ・オンリー」即ち米国だけ成長を享受できることは能わぬ。
そこで、来年は利上げ1回が、無難な予測値として浮上しているのだろう。
皮肉なことに、連日続く米国株価大変動が、利上げ阻害要因となり、結果的に、来年の株価見通しにはプラス要因とも見られていることだ。ヘッジファンドよ、もっと暴れて年末の相場を荒らしてくれ。我々は座して待つ。これが、一般投資家の本音かもしれない。
現状のNY株式市場では、なんでも売り材料に仕上げてしまう傾向が顕著だ。
「良いニュースは悪いニュース」。経済指標が好転すれば、利上げ観測上昇をはやし、売り要因とされてしまう。
しかし、ひとたび市場センチメントが改善されれば、「良いニュースは良いニュース」とされ、一転、「素直」な解釈となる。
このセンチメントを変える要因が、パウエルFRB議長だ。派手なトランプ・ツイートには辟易して無視を決め込む傾向が強いが、地味だがパウエル氏の発言となると、行間を読む、あたかも英文解釈のごとき様相となる。中立金利から「遠い」が「近い」に変わるだけで、先述の利上げ確率急変を誘発する。パウエル発言の形容詞・副詞一つがダウ平均1000ドル以上の変動を誘発する。
パウエル氏は実務家だ。イエレン前FRB議長とは言動が異なる。「行動」面では、共和党・民主党議員たちとの会食などの接触回数が、就任8か月で共和党議員33回、民主党議員24回、イエレン氏は同期間で13回とウオール・ストリート・ジャーナル紙は報じている。たしかに、トランプ大統領の執拗なまでの利上げけん制発言に対して、議会内では、パウエル氏擁護・中央銀行政治的独立性重視の発言が目に付くようになった。かくして「根回し」は細やかだが、発言は、簡潔な表現が目立つ。上記の「遠い」「近い」が典型だが、「緩やかな利上げを続ける」と語ったあとに一息おいて「当面は=for now」となにげなく言い足し、市場を煙に巻いた事例も印象に残る。
先生が生徒に噛んで含めるごとく丁寧に説明した純粋なエコノミスト・イエレン氏の時代は「FEDに逆らうな」と言われたものだが、パウエル時代になり「FEDを疑え」と変わっている。
それゆえ、市場のボラティリティーも急上昇している。
NY金はやはり1250ドルは維持できず利益確定売りに押され1230ドル台。
さて、実は私の最大関心事は、利上げより、ガーラ湯沢の積雪量(笑)ここ数日でだいぶ降ったみたいだけど。目下、御用繁多で行けず涙 私はなんのために仕事してるのか、冬スキーがモチベーションではなかったのか。仕事してる場合じゃないだろ!(笑)ただ、のりかかった船が今年はやたらと大きいので、船から一人飛び降りるも叶わず~~~
先日聞いたジョーク。救命ボートが人員オーバー。船長はなんといって乗客を海に飛びこませるか。イタリア人、美人が泳いでまっせ! ドイツ人、規則ですから。イギリス人 紳士なら飛び込むでしょう。日本人、皆さん飛び込んでますよ~~
今日の写真。
富山で友人のハンターが獲った鴨。筋肉しっかりの若鴨で、噛めば噛むほど、鴨肉の旨さがジワリ出てくる。なかには、弾丸が入っている肉もある。野性味。