本稿執筆時点、24日午後2時、国際金価格は4,060ドルまで下落中だ。
やはり、ウォーシュ・ショックの影響が強く、市場は年内2回利上げを織り込み中。
今日の、最大の要因はドル高。ドル・インデックスが101を超えた。
売り手の主体は、短期投機筋。下げのモメンタムに乗って、売り続けている。彼らは、今年前半、5,400ドルへの過程では、上げのモメンタムに乗って、買い続けた。投機筋の短期売買は、ゼロサム・ゲーム。
今回の売りも、早晩、買い戻されよう。
重要なことは、中期・長期のスパンで売買する投資主体の動きだ。
年末までのスパンで見ると、これまで金上昇を支えてきた要因は変わらない。
中銀が、外貨準備のドル偏重を是正して、金を含む通貨分散に動いていること。
ドル高といっても、国際基軸通貨としての米ドルへの信頼が強まったわけではないこと。
地政学的リスクも中東圏以外は、原油価格への影響は限定的。リスクヘッジとして金は買われること。
そして、ウォーシュ要因だが、利上げの織り込みが、速すぎる(年内2回の利上げ)。年内には、陳腐化する可能性がある。いわゆる、織り込み済みになる、ということだ。
ウォーシュ氏自ら、市場の利上げの見方に、牽制をかける事態も考えられる。
今後、7月1日には、ECB(欧州中央銀行)主催の中央銀行フォーラムが、例年の如く、ポルトガルのシントラで開催される。ウォーシュ氏も登壇するので、諸々、質問を受けるであろう。そこで、同氏の利上げ関連の発言が注目される。
更に、8月27-29日には、これも恒例のジャクソンホール・中央銀行シンポジウムが開催される。過去の同会議での、FRB議長の発言が、市場を震撼させた事例が想起される。
要は、まだ1回だけ、FOMC後の記者会見で語っただけで、詳細は、分科会(タスク・フォース)を設置して、外部の識者も交え、議論する姿勢なのだ。
場合によっては、市場の利上げ織り込みのスピードを懸念して、発言のニュアンスを変えるかもしれない。
更に、利上げ大反対のトランプ大統領と、どのように向き合うのか。このままゆけば、正面衝突は必至。FRB議長に指名してくれたのが、トランプ大統領ゆえ、ウォーシュ氏の立ち回りが注目されるところだ。
今は、イラン関連のトランプ発言に振り回されている市場だが、いずれ、金融政策関連の同氏発言がマーケットのボラティリティーを上げる事態も認識しておくべきであろう。
特に、FRB発の情報を制限するのがウォーシュ流ゆえ、投機筋が市場の不透明感を利用してマーケットを荒らす事態が、考えられる。
まだ、ウォーシュ・サプライズから1週間も経っていない。
冷静に見守るべき局面であろう。
なお、グリーンスパン氏の懺悔については、後日、説明する。
今日のところは、切迫感強い、足元のマーケット状況について書いた。
今、新幹線車中ゆえ、取り急ぎ。


