まず、国際金価格は、昨日朝7時頃に、米イラン合意報道直後、4,300ドルをつけてから、24時間、ほぼ同水準で推移している(緑線)。
まぁ、合意といっても覚書の文面を当事者以外は誰も見ていないし、日本時間明後日18日早朝には、いよいよウォーシュ新FRB議長がFOMCを初めて仕切り、記者会見に臨むという大きな材料が控えているし、NYトレーダーの立場では、売るも買うも躊躇われ、様子見に徹しているのだ。
さて、今日の話題は「私は貴方のアドバイスに従って、10年間も地味に金を買い増して、結果的に大儲けしているが、肝心の金現物に触ったことがなく、実感が湧かない」とぼやく知人のこと。
たしかに純金積立とか金ETFであれば、もっともなことだ。そこで、知り合いの金小売店に連れてゆき(お蔭様で顔パス 笑)、別室で触らせた。本人は、インゴットを手のひらにのせた瞬間、感極まった様子で言葉が出ない。
ふと、思ったことだが、金を預ける立場になると、本当に、本当に、私の「ゴールド」は金庫にあるの?大丈夫?との心配が全く無いとは言えないのだろうね。私の出身行、某邦銀の貸金庫でも勝手に引き出される事件もあったしね~
この「まさか」の懸念を、単に個人に留まらず、世界の中央銀行も共有していたことが、近年、露わになっている。
中銀が金を購入して、その一部或いは全てを、バンク・オブ・イングランドとかNY連銀とかに預けているケースは少なくない、というか、それが一般的といえる。
少なくとも、中銀の場合は、日本の貸金庫詐欺みたいな低レベルの不祥事にはならない、と書いたところで、むむ、ちょっと待てよ、たしか「ダイハード」という映画で、NYの地下鉄トンネルからドリルで穴掘って、銀行の金庫から金塊を盗み出す、というシーンが話題になったことがあるな~ま、これはフィクションの世界(笑)
本論に戻る。中銀がロンドンやNYの公的銀行の金庫に金を預けておいても、それが、政治的理由で、差し押さえられる、という可能性は否定できない。現に、ロシアは経済制裁で、ロンドンに預けた金を引き出すことが出来なくなった。所有権は主張できても、ロンドンの金融機関との「金」売買まで禁止されている。過去の経済制裁では、金を引き出すことは、かろうじて出来たので、今回は、「プーチン、痛恨の判断ミス」と言われている。
南米ベネズエラも、米国に預けておいた公的保有金を輸入できなくなった事がある。
そんな懸念を、最初に行動で示したのがドイツ。
そして、最近になって、フランスやインドなどが相次いで、欧米に保管してある公的保有金の本国搬送(レパトリ)を実行したのだ。
トランプのAmerica Firstがキッカケで、グローバリゼーションから自国第一主義、更に、米国と欧州の関係に生じ、公的保有金も、自国内で保有・管理する傾向が強まっている。
そこで、「我が国に公的金保有・管理はお任せください」とばかりに、シンガポールが手を上げた。
果たして、シンガポールに預けるのが安全か。
今後、諸々、金の世界で、話題になろう。


