本欄2025年9月11日づけで、「ゴールドでモノが買える時代が来るか」というタイトルで、金の裏付けのあるステーブルコインの将来性について論じた。

それが、早くも、実現しそうだ。

金の裏付けのあるステーブルコイン発行体であるテザーが、大手クレジットカードVISAと提携して、世界中どこでも、テザーの残高で、決済が出来るシステムを発表したのだ。

そもそも、金は、価値保存手段として優れているが、価値交換手段としては、いちいち換金せねばならず、不便であった。それが、ステーブルコインの裏付けという形であれば、ブロックチェーンの技術で、世界中、どこでも、決済手段として使える。

ステーブルコインとクレジットカードのコラボは、画期的であり、金市場の構造にも影響を与えるであろう。

思えば、金ETF商品開発・上場に筆者は直接関与したが、当初は、鳴かず飛ばずで、惨憺たる結果であった。それが、ちょっとしたキッカケで、今や、大化けした感がある。

それに匹敵するインパクトを、今回のコラボは秘めている。

マクロ視点で、金市場の裾野が広がり、業界の視点でも「顧客の奪い合い」というより「市場規模の増大」というかたちで、歓迎できる事象であろう。
まずは、今後の展開を見極めたい。