
当面、3,200ドルは死守できるかと思って見守っていたが、かなわず。あっさり、3,100ドル台突入。NY筋は、「上げ、上げの日々から、潮目が変わった」。
昨日、特に、新規売り材料が出たわけでもない。
敢えていえば、ジェファーソンFRB副議長が、「インフレ鈍化するまで金利据え置きを」と発言。金市場期待の利下げの可能性を明確に否定したことか。
相場の流れは、短期モメンタム・トレーダーたちが、売り材料に反応する地合いになっている。
彼らの次の目標は3,000ドル。
それでも、とんでもない歴史的高値だけどね。3,500ドルを見てしまったから、「暴落」と映る。
ここは、一喜一憂せず、じっくり中期の視点で(魚の目で)みるべき。
2025年は3,000ドル以上の金価格を一年かけて、紆余曲折はあろうが、じっくり固める時期。市場には4,000ドルなどという予測も流れるが、そういうノイズ(雑音)は聞き流し、原点に戻り、積立感覚で買い増してゆくときと心得よ。
筆者は、年後半になると、トランプ大統領が、来年の中間選挙を意識し始め、極端な言動を減らす(なくならないけど(笑))傾向が強まり、金価格もやや(あくまで、やや、だが)落ち着くのではないか、と見る。まぁ、楽観的とも思えるけどね~
なお、虫の目で見れば、今週末予定とされるトランプ・習近平会談。キャンセルされれば、米中関係悪化で、金反騰のキッカケになろう。直接会談が実現すれば、3,000ドルに向けた売りが誘発されそう。
更に、90日間とされる、米中閣僚級通商討議の行方も注目だ。特に、中国側の米企業いじめのような「非関税障壁」や、国家でハイテク産業を資金面で支える「産業構造」などは、容易に是正される話ではない。
そして、昨日本欄で詳述した、スタグフレーション問題の行方も重要だ。