注目のCPI(米消費者物価指数)発表後、NY金はKITCOグラフの緑線の如く、1,680ドル台から一気に1,640ドル台まで急落、その後、1,660ドル台まで値を戻すという急展開。

 

kitco

まず、CPIは事前予測を上回り、8%台の高水準。
ドル金利は急騰。
ドルインデックスも急騰。
従って金は急落。
ダウ平均株価は初期反応で400ドル以上急落後、これが凄かった。
なんと終わってみれば前日比800ドル以上の上げ。一日の値幅は1,300ドル近く!
これは明らかにショートカバー。
アルゴ系と言われる短期筋が、事前にCPI悪化を見込み、株を空売り。
そして思惑通り下がったところで、一人が利益確定の買い戻しに動くと、一斉に我も我もとショートカバーに走った結果だ。大した話ではない。


さて、重要なことは、インフレがしつこいので、FRBの利上げ予測も変わってきた。
11月0.75%、場合によっては1%幅の利上げ。
更に12月も0.75%の利上げ。
その後、ペースダウン。
但し、5%に近い政策金利は10か月ほど維持する。
なお、既に0.75%利上げの劇薬を3回接種したが、その効果も判定できぬまま、更に2回接種するというシナリオゆえ、副作用も強く、2023年後半米経済リセッション入りの確率も高まる。
そこが安全資産としての金の出番にもなる。これ重要なこと。
更に、英国の年金危機が米債券市場に伝染して、ポンド金利上昇とともにドル金利も上昇というドル高要因となり、円安を加速させるリスクにも目配りが必要。
日銀はFRBとイングランド銀行を両にらみせねばならない。
二元連立方程式が3元連立になってしまった。
お困りのこととご推察申しあげる。


なお、YouTubeでCPIライブを午後9時20分から、そして翌朝7時から、NY市場の大変動と利上げ予測変化について語った。↓


CPI 米国消費者物価上昇率発表、ライブ、これからどうなる


https://www.youtube.com/watch?v=1n_lSuU4Ojc&t=120s


CPI発表後、株価急反騰の理由、利上げ予測も大きく変化


https://www.youtube.com/watch?v=KQ4QmBmZOIo&t=1s


なお、日経朝刊のマーケット商品面にピンクダイヤモンドが5.3億円で落札。
今の社会の断面を浮き彫りにする興味深い記事。

 

また、以下のクレディ―スイス関連記事(筆者コメント)がヤフーで流れている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ca363a37c837c3e72b74217b1a7fb4d9e11b06d4