米国独立記念日(7月4日)連休をはさみ、商品市場の潮目が変わった。
典型的コモディティとされる原油が唐突に急落したことが象徴的だ。
要因として米経済リセッション(不況)懸念とドルインデックスが107という新高値まで急伸が挙げられる。
コモディティと通貨の二面性を持つ金も晴天の霹靂の如く売りの連鎖に見舞われた。
6日も続落。
1,740ドル台で推移している。
産業用貴金属でコモディティ性の強いプラチナは850ドルまで下げている。(長期投資の視点ではプラチナは買いと見る)。
そもそも商品先物市場はレバレッジにより価格変動が激しい。
理論的にはオーバーシュート(上振れ)やアンダーシュート(下振れ)を繰り返し需給均衡点に収れんするはずだ。
しかし、実際には理論的需給均衡点となる価格水準を特定することは極めて難しい。
今の原油市場では、ゴールドマンサックスの140ドル説に対してシティが65ドル説を標榜している。
投機的価格形成を連想させる価格予測だが、FRBは重要なインフレ関連指標として無視できない。
悩ましいところだ。
債券市場も当惑。
逆イールドが再発した。
政策金利に連動する傾向が強い2年債の利回りは2.7%台から3%近くまで急騰。
日中の変動幅としては異例の値動きだ。
対して、将来の景況感を映す10年債利回りは3%の大台突破後、2%台に反落している。
まさに超金融引き締めにより実体経済が痛むシナリオを映す逆イールド現象だ。
日本時間7日午前中には時間外で2年債が2.99%に対して10年債は2.92%をつけている。
6月FOMC議事要旨で、景況悪化も恐れず大幅利上げを強行する姿勢が確認されたので、長短金利差逆転幅は拡大中である。
なお、商品市場では、4~6月期に株価と仮想通貨の急落により大きな損失を蒙り、顧客をつなぎとめるのに必死のヘッジファンドが、コモディティの買い持ちポジションを換金売りする事例も見られる。
ひとたび、下げ始めると、特に新たな材料がなくても、売りが売りを呼ぶ連鎖現象が起きやすい。
とはいえ、商品市場の潮目が変わっても、パウエルFRB議長は、素直にインフレ鎮静化のシグナルとして歓迎できない。
それでも、市場が見る今回の利上げの最終点(ターミナルレート)が、4%近くから3%前半にまで下落してきたことは注目に値する。
7月FOMCでは0.5%から0.75%の利上げとなりそうだが、9月FOMCでは、商品価格反落に歯止めがかからないと点検のうえで利上げ一回休み(pause)の可能性も捨てきれない。
筆者の注目は、ドル実質金利が長く続いたマイナス圏からプラス圏に上昇して常態化してきたことだ。
これは金利を生まないリスク資産であるコモディティへの投資には不利な市場環境といえる。
夏休みで商いが薄い時期も投機筋に狙われやすい。
FRBも神経質に見守ることになろう。
さて、今日の写真。
ご近所付き合いのマガーリ・マダムとシェフが家族の誕生会に来てくれた。
プロがふわふわニョッキとティラミス。
ニョッキのフワフワ感、そしてプロがティラミス作る過程を台所で見物。
こういうベーシックなデザートにこそプロの実力が出るもの。
アットホームで有り難いことだよ。
マガーリのワンちゃん(ナッツと豆助)は、チュールでご機嫌(笑)
先日、日経で2面30段に亘って「いなば」のチュールの全面広告を出していたけど、まず、チュールを拒むワンちゃん、ニャンちゃんはいないね。
超売れ筋なのだろう。
私は、3代目の猫が死んじゃってから、未だにペットロスを引きづっている。相場はドライに引きづらないけど。(笑)