国際金価格が1,760ドル台。

 

kitco

総じて、夏休み前の身辺整理。
投機的金買いポジションの売り手仕舞い。
本欄で示した筆者の予測レンジ1,700~1,950の下限に接近。
短期的には1,800ドルで強い下値抵抗線と見ていたが、アッサリ下放れた。
売りのタイミングが想定より前倒し。
相場の大崩れの可能性は低い。
なぜならば、市場の米国不況入りについて見解が真っ二つに割れて方向感もバラバラだから。
その典型が原油価格。
一時100割れた。
間髪入れずシティは年末65ドル説。
対してゴールドマンサックスは140ドル説。


総じて商品市場は米国経済不況による需要減、そしてドル高で、買いポジションの売り戻しモード。
銅も安い。
米債券市場では不況の前触れとされる逆イールド(長短金利逆転現象)が再発生。
名目ドル金利も10年で3%を大きく下回る。
外為市場では、欧州経済のスタグフレーション懸念でユーロ売られ、ドルインデックスは106で高値更新。
売りの標的が円からユーロへシフト。
ドル・ユーロのレートがパリティー(1対1)に接近。
背景は、本欄で繰り返し書いてきた、パウエルの対インフレ策=利上げとQTの合わ技が効きすぎて、米経済が不況入りか、経済成長減速程度で収まるか、未だ読み切れないので、市場は一喜一憂。


なお、金市場には、不況あるいは成長減速、そして金利安は買い要因なので、金売りにがブレーキがbuilt-in組み込まれている。
今の下げには換金売りの要素も目立つ。
とりあえず現金ポジションで様子見の姿勢。
暴落中の仮想通貨から金への「里帰り」も顕著。
金も下げているけど、底なし沼のビットコインよりマシとの悲壮な投資家判断。