注目の3月FOMCは、市場織り込み通り7回利上げ。
FRB資産圧縮は次回から。
大きなサプライズなく、FOMC警戒で下げていた国際金価格は1,920ドルで下げ止まった。
今回のFOMCの実態を以下に纏めた。
中央銀行には「建設的曖昧さ=constructive ambiguity」という戦術が
ある。意図的に曖昧な発言により難局を切り抜ける、という意味だ。
例えば、今回のFOMCで年内利上げ7回が決定されたわけではない。
FOMC参加者が予測する2022年末金利水準が0.25%刻みで7回分に相当するということだ。
パウエル氏も述べているように、金融政策の決定事ではない。
更に、パウエル氏は、「全てのFOMC会合がライブである」と、従来からの発言を繰り返した。
データ次第、地政学的リスク次第で、利上げの有無を各会合ごとに決めてゆく、という姿勢である。
「ウクライナ情勢は不透明」とも述べている。
nimble(機動的)に対応するという表現も、最近のパウエル氏は好んで使う。
結局、今回のFOMCで決まったのは、0.25%利上げ1回ということだけだ。
更に、ブラード・セントルイス連銀総裁が0.5%利上げを主張して反対意見を述べたことも記されている。
同じくタカ派の、メスター・クリーブランド連銀総裁とジョージ・カンザスシティ連銀総裁も、より強い引き締めを論じた可能性がある。
例えば、メスター氏は、FRB資産圧縮に関して、まずMBS(不動産担保証券)から減らし、FRBの保有債券ポートフォリオを国債主体にすべき、と具体的に語っていた。
まとめ役のパウエル議長は、FOMC内部のハト派とタカ派の調整役に廻り、建設的曖昧さに徹した可能性もあろう。
同氏は、議会公聴会の前にも、個々の議員たちと、こまめに根回しをしたことが、質問側の議員たちからの発言からも確認された。
「先日は、ご丁寧な説明に感謝します」などの謝辞がしばしば聞かれた。
この建設的曖昧さは、市場の視点では、執行猶予つきの引き締め発言と受け止められる。
年内7回利上げとの「判決」だが、情状酌量の余地も残す。
今後は、FOMC会合ごとに利上げ有無が議論され決定されることになりそうだ。
そのたびに、市場はやきもきすることになる。資産価格のボラティリティは激しくなろう。
さて、昨晩の地震は東京でも凄かったね。私の個人的感覚では311(東日本大震災)のときと同じ揺れ。
仕事場の書類が雪崩起こした。
第二の故郷、福島の友人たちに、かたっぱしからLINEで生存確認。
家の中がめちゃめちゃ、という家が多かった。
怪我人なくて、一安心。
その後、昨晩は、FOMCに突入した次第。
今朝は眠いよ~~。
ゴルフ日和なのに、にっくきプーチンがいつなんどき動くやも知れず、平日ゴルフも、ままならぬ(怒)