金曜日に第一報を速報で書いてから、国際金価格はそれほど大きく動いていない。
短期的乱高下はあったが、結局1,790ドル台で引けている。
結局、オミクロンショックが深刻になり経済を冷やすようになれば、インフレ懸念は鎮静化しよう。
これは金市場に逆風。
いっぽう、金融政策面では利上げどころではなくなる。
逆に、緩和に逆戻りするかもしれない。これは金利を生まない金には追い風。
この綱引き状態なので、金価格は方向感が出ないのだ。
なお、債券を持っていても、目減りする状況なので、実物資産の金は買われやすい環境が続く。
大崩れはしないだろう。
これを専門的にまとめると、こうなる。
市場のインフレ期待を映すブレークイーブンインフレ率(10年)は2.7%程度まで急上昇していたが、2.4%台まで急落した。
いっぽう、2022年6月までに1回以上の利上げを見込む確率が82.1%から43.7%まで激減した。
なお、実質金利(10年)は、マイナス幅を拡大。0.97%から1.07%へ。
この実質金利低下は中長期的に金価格には追い風となる。
とにかく、オミクロンは絶対的に情報が足りない。
まだ今後、要経過観察の段階だ。