恒大ショックで金ジリ高
恒大はどうなるか。市場ではFOMCより中国の不動産バブル破綻のストーリーで持ち切りです。筆者は今週土曜日25日の朝9時半からBSテレ東の「日経プラス9サタデー」に生出演して、この問題について語る予定です。
さて、恒大問題が世界の市場を揺らすなかで、地味ですが、金が安全資産として買われる傾向が出てきました。KITCOグラフの青色、赤色そして緑色の時系列で、価格水準が切り上がってきました。
とはいえ1740ドル台から1780ドル台に買い戻された段階なので、安全資産として金が注目され世界的に買われているとまではゆきません。
今日はFOMCも控えています。
いずれにせよ、世界の株価が恒大ショックで大きく値を下げる中で、安全資産とされる米国債、円そして金が買われたということになります。
仮に金まで売られるような事態になれば、マージンコールに必要な現金を、金を売って調達する状況なので、恒大問題もデフォルト含め、極めて深刻になったと言えるでしょう。その意味で金価格は恒大問題を見るうえで先行指標的に見られています。所謂換金売りの波に金も晒されるときは、一時的に金価格が急落するが、直ぐに急反騰します。フラッシュ・クラッシュと言われますが、売って買われて、ゼロサムゲーム。瞬間的に1500ドル台もあり得ると思いますが、ほんの数時間程度で、元に戻るでしょう。高速度取引が席捲している今、金以外の資産でも頻発している現象です。