本欄では政治問題は扱わないので、これまであまり触れてきませんでしたが、今週に入ってからの森友・加計問題の急展開は、さすがに「やばい」という気がします。
マーケット目線でも、政権交代となると、無視できません。
ここまで食い違う言い分、そして説明。注目は内閣支持率ですが、影響は避けられないでしょう。
ところが外国人投資家たちは、次の政権も保守党という前提で、さほど興味を示してはいません。
トランプでスキャンダル慣れしていることは以前にも書きました。
ミスターアベよりミスタークロダに注目しています。
日銀の金融政策、特に量的質的緩和の出口は不可避と見て、その場合は円高と身構えます。
日銀株ETF購入残高24兆円の後始末も、以前書きましたが、やはり、気になるところです。
日経平均で3,000円から4,000円相当のインパクトはあるでしょう。
つまり、その分、今の相場は日銀によりかさ上げされている、ということです。
そして、米朝直接会談の雲行きもかなり怪しくなっています。
これは金市場でも材料視されるでしょう。
金委員長が、中国の入れ知恵で、ゴネ始めたというところでしょうか。
トランプ大統領も中間選挙視野のスタンドプレーが目立ちます。
シンガポールという会場設定も、果たして、北朝鮮専用機が遠距離を安全に飛べるか疑問視する見方もあります。
金委員長が譲れない条件としては、なんといっても体制維持。そして、経済制裁解除と経済支援。
いっぽう、トランプ氏は、核施設査察受け入れ(抜き打ち)と非核化の期限設定を最低限、主張するでしょう。
在韓米軍撤退は受け入れ難いところ。
決裂する場合は、ここが争点になりそう。
金市場は、北朝鮮リスク後退をある程度織り込んで売られたので、再燃となれば、反騰局面もあるかも、です。