今年は3連休が8回、そしてゴールデンウイークには10連休。

個人的には大歓迎ですが、マーケットは欧米市場がその間もオープンしているので、日本の留守中を狙われそうですね。特に外為市場で円がヘッジファンドにより弄ばれ、連休前と連休後では、景色が激変しているという事態が増えそうです。

既に、昨年末の「留守中」に円が113円から104円に一日で振れるという事例も勃発していますし。

円建て金価格も、その余波で、留守中に乱高下することもありそう。覚悟しておきましょう。

 

それにしても、株式市場では、投資家の戦意喪失が酷い。特に個人投資家がやる気なくして、証券会社が干上がってます。その結果、大手証券会社の決算が急速に悪化していることも報道されています。思えば、昨年、日経平均3万円説が正月には派手にぶちあげられていましたね。そのとき3万円と言ってた人が、今年は2万円に鞍替えしたり。証券会社も考えて、株式アナリストではなく債券アナリストに株を語らせたりしています。株は楽観論で育つが、債券は悲観論で育つ。クレジット・リスクは株価下げシナリオですから。

営業方式も、従来型の顧客に売買させて手数料を稼ぐ形態から、顧客からの預かり資産のストックを増やし、長期的に顧客を囲い込む戦略に移行中なのですが、結局、これだと日銭が稼げないのですね。

 

米国では今年に入って、個人投資家が戻ってきたことが話題になっています。株価が安くなり、買いが増えているわけです。

いっぽう「貯蓄から投資へ」と政府が旗を振っても、日本の個人投資家は踊りません。

金の世界でも、地味に少量ずつ買い増すという「貯める」感覚の投資家が増えていることを最前線で実感しています。以前であれば、少しずつ、など、かったるい!という一攫千金を目指す人たちが多かったことと対照的です。「皆さん、まとめ買いは避けて、購入は時間軸で分散しましょう」と語ると、うんうんと頷く参加者たちの反応が目立ちます。

金価格予測にしても、どこまで上がるか、より、下がるとすればどこまで下がるか、のほうが質問が多い。明らかに守りの姿勢です。世の中、すぐ上がって儲かるなどという話は、逆に、怪しい、という感覚なのですね。健全な投資センスだと思います。特に金はヘッジ機能が重要ですから。ちなみに、下値について私の答えは1175ドルです。これ、正月の日経インタビューでも、上値と下値の両方を語ったのですが、なぜか、上値だけ活字になり、下値は削除(?()されていました。これだけAIが荒らしまくる市場ですから、その程度の短期的急落局面も当然あり得ますよ。

そのAIが荒らすNY市場の実態を書いた実態を書いた原稿を紹介します。週刊エコノミストに寄稿した記事です↓この記事は、週刊エコノミストのこの号で最も読まれたと編集部が言っていました。

https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20190108/se1/00m/020/057000c