米国が利上げを続けると、ドル高になり、そのあおりで新興国通貨は売られます。

未だ経済構造が脆弱な新興国は、自国通貨が安くなると、マネーが海外に流出してしまいます。

更に、ドル建てでおカネを借りている場合、ドル高で、自国通貨建て借金返済額が膨らんでしまいます。

更に、自国通貨が安くなると、国内で輸入品価格が上がります。

このように米利上げの影響で新興国経済が不振に陥る事例が出てきました。

トルコ、アルゼンチン、ブラジル等々。

自国通貨安でマネー流出を止めるために、経済が減速しているのに、利上げをしなくてはならない、というジレンマも見られます。

 

 

金の需要も、7割程度が新興国に依存しているので、実需が減る可能性があります。

自国通貨建ての金価格が急騰して買い控えられるケースも見られます。

金は半導体に使われる素材ですから、半導体不況のあおりも受けます。

いっぽう、投資需要では、資産防衛のための金買いが増えるいっぽう、自国通貨建て金価格急騰で店頭の現物売り戻しも増えます。

今年の金需要は、総じて、厳しそうです。