円安が112円台で更に進行していますが、では、世界的に見てドル高か、いうと、そうは言い切れません。
ドルは対円でドル高ですが、対ユーロでは変わらず。対新興国通貨ではドル安・新興国通貨高となっています。
特に、新興国通貨の動きですが、米中貿易戦争の煽りで経済減速が見込まれるとの判断で新興国通貨が一斉に売られました。
そもそも米利上げによるトバッチリでドルが買われ、新興国通貨が売られてきた経緯もあります。
新興国経済危機とまで言われます。
その結果、売られ過ぎ、その反動で新興国通貨の買戻しが足元では入っているわけです。
いっぽう、人民元安観測はドル高を誘発している要因ともいえます。
いろいろ、ややこしいですね。
これら、他通貨をバスケットにしてドルとのレートを算出したのが、実効為替レートというアナリスト好みの数値です。
トレーダーは特定の通貨ペアを売買するので、発想は異なりますが。
そして、ドル高が金の頭を抑える要因となっているのです。
ですから、今後の金価格予測でも、ドル高が続けばNY金安、ドル安ならNY金高ということになります。
私の見方は、年内ドル高基調。米利上げ継続。来年はドル安(円高、NY金高)と見ます。
米国利上げピークアウト。トランプのばら撒き財政は、ドルの信認を弱め、ドル安に振れる。
そして、日本では、いよいよ来年、日銀の出口が意識される。それゆえの2019年ドル安・円高観測です。
更に10年後となると、私は筋金入りの円安派です。
少子高齢化で移民にも抵抗感がある国の10年後は、国が稼ぐ力が衰えるは必至。
おそらく、巨額の外国への投資からの「あがり」(収益)で食ってゆく国になるでしょう。
うちの財産食いつぶす、おカネもちのボンボンみたいなイメージかな(笑)
金もドル建て資産の一つの選択肢と見るべきでしょう。
とにかく日本人は円に異常なまでの安心感を持ち過ぎるのが気になります。
円を持っていれば安心。外貨(含む金)投資は怖い。
リスクがある、とFPたちも語ります。私に言わせれば、円を持つリスクのほうが怖い。
やはり、日本人は島国の国民なのですかね...。