「わが社は破産しました」

テスラ社CEOマスク氏のエイプリルフール・ツイートは洒落にならなかった。

同社の自動運転事故の実態が明らかになるにつれ、株価は急落。

現金不足(キャッシュクランチ)が危惧される状況での、この呟きは、思慮が足らなかったと言わざるを得まい。

同氏は慌てて「自分の会社が破産すると分かっているなら、そんなツイートするわけないでしょ」と釈明ツイートしたが、時既に遅し。

テスラ社破産の見出しはマーケットを独り歩き始めた。

(この問題ツイートは@jefftoshimaにリツイートした)

そして、昨日本欄に書いたトランプ大統領のアマゾン口撃もNY市場で材料視され、同社株も続落。

テスラ・アマゾン主導の下げはNY株式市場全面安を招き、一時はダウ平均700ポイント以上の暴落状態となった。

これが日本時間午前3時半頃のこと。

結局、大引けはダウ400ポイント超の下げとなった。

 

 

この株安再燃を受け、NY金は1,340ドル台まで急反騰。

リスクオフで米国債・円・金の安全資産3兄弟が買われる展開だ。

市場には日替わりのように不安材料が噴出する状況で、金買いの理由には困らない、という地合いである。

対して、パラジウム・バブルは弾けた感じで、プラチナより安値水準に戻った。

プラチナ・パラジウムは純粋な商品。金は通貨と商品の二面性を持つ。

それゆえ、リスクオフで買われる金、売られるプラチナ・パラジウムの対比が鮮明だ。

 

 

そして、イースター休暇前に一時107円の大台をつける突発的「謎の」急落を演じていた円相場だが、その後、徐々に円高に振れ、昨日のNY市場では、105円台後半まで戻した。

やはり、謎の正体は、円買いポジションの期末売り手仕舞いだったようだ。

20の大台を割り込んでいたVIX指数も23まで反騰して典型的なリスクオフ円買いを誘発しやすい地合いだ。

NYのファンドの間では、依然、ドル先安観が根強い。

10年債利回りも結局3%を突破できず、2.7%台まで沈んでいる。

インフレ率上昇が鈍いことに相変わらず当惑気味だ。

但し、このままドル安円高が年内続くかといえば否定的な意見が目立つ。

トランプ財政政策による過熱リスクが意識され、年後半はドル高へ転換との見方である。

日本に関する質問では、政権安定性もさることながら、日銀出口の可能性のほうが切迫感が強く受け止められている。

黒田総裁が緩和継続、出口は遠いことを語っても、いずれ出口不可避と見て「裏読み」する傾向が顕著だ。

政権スキャンダルに関しては、スキャンダルならトランプ大統領で慣れていると、「開き直り」のごとき反応さえ見られる。

日本人が「外国人投資家の懸念材料」と思うほど、「大阪のスクール」問題には関心を示さない。

但し、ポストアベ候補者たちの「財政均衡」「日銀出口」に関する考えには興味津々である。

 

 

結局、日本株も円も日本人が寝ている間に翌日の相場のあらましが決まってしまう実態を痛感する。価格形成主導権が東京市場の手から離れている。

元々、ウィンブルドン現象と呼ばれ、外人プレーヤーばかりで、もっぱら売買の場を提供すると言われてきたが、その傾向は変わらないようだ。

日経平均も、日本時間午後になると「日銀買い」が話題になるが、今や、NYダウ先物の動きが意識される。

日銀出口に関する議論も、日本では、当面あり得ないと考えられているが、欧米市場では、FRB,ECBの次はBOJ(日銀)とされ、結局、海外市場の思惑に振り回される。

彼らのポジションの期末整理で生じた「謎の円急落」も、その最たる事例といえよう。

 

 

今日の写真は猫の昼寝。

猫ちゃんは、絶好の昼寝場所を見つけるもんだね。

日差しが強すぎると、しっかり日蔭スポットで寝ている。

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昨日は、大谷選手、メジャー投手デビューにコーフンしました。

朝4時50分からの生中継。相場よりハラハラどきどきだったよ()