英国のEU離脱。

メイ首相の離脱案が、英議会で大差で否決。

与党内からの造反議員も100名を超えた。

さて、これから、どうなる。

 

市場も、ブレクジット、次の一手は読めず、うっかり動けない。

マーケットが大きく反応するケースは、メイ首相不信任、総選挙の結果、コービン労働党政権誕生のシナリオだろう。

労働党の綱領として、法人増税、鉄道郵便再国有化、エネルギー価格凍結、金融規制強化などが予想されるからだ。

とはいえ、市場も本音では、英国とEUがいずれ妥協の道を模索せざるを得ないと読んでいる。

EUにとって英国は例えば食品などの重要顧客だ。

EU内の農家にとっては死活問題にもなりかねない。

ここまでは、EU離脱連鎖を防ぐために、英国の国内混乱を見せしめ的に放置してきた。

建前として対英強硬発言が繰り返された。

しかし、合意なきEU離脱で、英国経済が壊滅的状況に陥れば、EU経済にもダメージは避けられない。

結局、英国との対決から「名誉ある撤退」の道を水面下で模索することになろう。

そこまで読み、株式市場でブレクジット由来の売りは顕在化していない。

安全通貨「円」へのマネー逃避も生じていない。

筆者は、むしろ直近のドイツ経済指標悪化ほうが気になる。

2018年11月の独鉱工業生産指数が前月比1.9%低下して、3か月連続の減少となった。

事前予測は0.3%上昇だった。米中貿易戦争の影響が欧州にも波及している。

英国のEU離脱を問う国民投票のときには、欧州に未だ元気なドイツがいた。

しかし、いまや、EUを支える産業大国の政治経済が揺れている。

ブレクジット混迷とドイツ経済凋落が同時進行して、その影響が共振するとき、市場では株安・円高の反応が顕在化しよう。

なお、米利上げ停止観測も強まりそうだ。

金価格については、先日の日経記事でも述べたように、ブレクジットには反応薄。

やや下がったくらい。想定内である。

 

さて、稀勢の里遂に引退。

実は、昨日、さぼって(笑)、切符いただいていたので、両国国技館の前列2列目で見物していたのですよ。

報道各社のカメラが並ぶすぐ後ろの席。周りの観衆も皆、スマホ写真とってSNSに流していました。

仲間と「これがひょっとすると最後の横綱土俵入りかも」などと冗談半分で言っていたのが、まさか本当になるとはね~~

驚いたのは、稀勢の里への凄い観衆の応援ぶり。あれだけ負けが込み、しらけているかと思いきや、判官びいきなのか、日本人横綱ゆえか。

あっさり土俵割ったときには、館内が一瞬シーンとなって、落胆ぶりが伝わってきました。

相撲協会としても、人気があるから、負けが込んでも、興行上、ここまで引っ張ったのでしょうね。

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