期末に負けを最小限に留め、今期は勝ちで収める。

ワールドカップ、ポーランド戦。終了前10分に、勝ちを捨て、ひたすら守りに徹した戦術に、議論沸騰。

会場は大ブーイングであったが、投資家目線なら、評価されるべき行動だ。

筆者もスイス銀行のトレーダー時代に、スイス人の上司から、攻めて勝つより、守って勝つほうが難しいと叩きこまれたものだ。

 

 

フェアプレーポイントという評価も興味深い。企業内人事評価と相似点を感じる。

リスクを取らなければ、イエローカードもらう可能性も減る。

減点パパの人事考課では、出世コースに勝ち残れるかもしれない。

但し、コンプライアンス順守ばかりでは、イノベーションも生まれない。

コーポレート・ガバナンス・コードも想起させる制度だ。

 

 

総じて、今の欧州情勢を象徴する展開も印象的である。

メルケル首相凋落傾向のドイツは屈辱の敗北。

英国はEU本部・ブリュッセルを首都とするベルギーに敗れた。

メイ首相は、EU離脱交渉が遅々として進まず、国内・国外から四面楚歌の状況だ。

おりしも、EUサミットが、移民問題を巡り紛糾。欧州内部亀裂が露呈している。

ワールドカップでも、移民家族出身のプレーヤーが目立った。

国と国がぶつかり合うサッカーの試合も、経済目線では、違った景色が映る。