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いまや、世界の産金地域で最大はアフリカ。
年間1,059トン。二位の中南米645トンを大きく引き離す。

アフリカ産の金といえば、従来から、まず南ア。そして、南アの大手金鉱山会社アングロアメリカン(アングロ ゴールド)が進出したガーナが中心であった。
しかし、最近は、中部アフリカの諸国が、産金量を急増させている。マリ、ブルキナ・ファッソ、スーダンなどなど国の数は多い。
この件については、以下の↓出稿で言及した。
ワグネルの資金源はアフリカ産金か | 豊島逸夫による金市場の解説 ブログ一覧 | 豊島逸夫による金市場解説 | ブログ | 「金の果実」シリーズ|三菱UFJ信託銀行

この金の宝庫ともいえるアフリカに、中国が強烈な「資源外交」を展開。習近平主席みずからアフリカに足を運び、中国人労働者や技術者を送り込み、新たな金鉱山開発を援助している。そして産出される金を全て買い上げる、という戦略が透ける。

受け入れ側のアフリカ諸国も、概ね、歓迎の姿勢だ。
欧米資本もアフリカ産金インフラ開発を援助の姿勢なのだが、こちらは、「環境問題への配慮」とか「労働環境の改善」など、なにかとコンプライアンスに縛られる。

それに対して、中国は、「うるさいこと言わずに、わが国の産金インフラ構築を援助してくれる」という。
中国側の視点では、とにかく、戦略的に金の保有を公的部門でも民間部門でも増やしたい。
中国国内の潜在的金需要に比し、金供給が足りないのだ。「世界一の産金国」だが「世界一の金輸入国」でもある。

かくして、中国側とアフリカ側のニーズが一致。長期的には、アフリカ産金を中国が囲い込む構図が浮上する。
こうなると、ロンドン市場経由の金サプライチェーンが分散して、直接産出国から金を輸入する傾向も強まろう。

なお、中国の金囲い込みといえば、こういう発想もある。
中国政府としては、民間の金保有を促進して、いざというときには、それを供出させるという意図だ。
全体主義国家の発想として、自国国境内に、金があれば、これは、国家的備蓄の一環なのだ。
上海黄金交易所発足時に、アドバイザーとして招聘されたが、そのときに、国民の金保有を増やすために、取引所は重要としきりに強調していたことを思い出す。

更に、外貨準備以外にも、産業用備蓄として金を保有する動きもあるようだ。
今後の展開に注目したい。