昨日本欄にて、「確信なき投機買いゆえ、逃げ足も速い」と書いた直後から、くしくも売り手仕舞いが始まり、NY時間に入っても下げ続け、結局、3日かけて上げた分を全て吐き出し、4,000ドル近傍まで戻ってしまった。

その背景として、イエメンの親イラン武装組織フーシが、紅海でサウジアラビア関連のタンカーを爆撃。ホルムズ海峡に加え「二重封鎖」状態となったこと。原油価格の更なる上昇を誘発した。

加えて、23日発表の週間米新規失業保険申請者数が18万7,000件と、1969年以来の低水準を記録した。この指標は、解雇数動向を示す。雇用統計は遅行指標だが、こちらは「週間」の統計ゆえ、先行指標といえるので、市場の注目度も高い。

解雇が減少すれば、労働市場は底堅い、と解釈され、賃金インフレ動向には上昇要因となる。ウォーシュFRBはインフレ抑制最優先ゆえ、利上げ観測は強まった。

かくして、金価格4,000ドル底入れの夢は3日間で消えた次第。

なお、ドル金利も記録的上昇が続いている。
昨晩は、米10年債利回りが、一時は4.71%と、1年半ぶりの高水準をつけた。
金融政策動向を映す米2年債の利回りも、4.37%と、こちらも、25年2月以来の高水準をつけた。(これを受け、ドル円は164円に接近した)。

金価格は当面弱含み、来年にかけて持ち直すと筆者は見ているわけだが、米金融機関は大胆な予測を出している。

シティーは、金価格が更に15%から20%下押すが、そこから切り返し6,000ドルまで急騰と見る。
いっぽう、UBSは、2026年末に、4,675ドルまで戻すとの見解。
これは、おとなしい部類だね。
まぁ、彼らは、頻繁に予測を上方・下方修正するから、参考情報程度に見ておこう。

最後に日経平均。本稿執筆時点の24日前引けは1,853円急落中。
もはや、株式市場はAIカジノだね。知り合いの株式専門家連中も、さすがに、匙を投げ、傍観の姿勢。
信用売買でも外人売買でも、勝手にやってくれ、と言わんばかり。
堅気の衆が、うっかり手を染めると、火傷が怖いよ。
マクロ視点では、株も債券も円も売られるトリプル安。
そして、金も仮想通貨も売られている。
そのなかで、ドルが買われ続けているので「有事のドル買い」と言われる。
筆者はドル円165円を見ていたが、昨日あたりから、170円説が飛び交い始めたね。