kitcoグラフ

 

これはKITCOプラチナ60日グラフだが、いかに、12月中旬以降、プラチナ価格(スポット)が、1,600ドル台から直近2,100ドル超えまで暴騰したかを物語る。投機主導だが、当面、下がる気配は感じられない。
たしかに、EUがエンジン車規制を撤回したことは、プラチナにとって、大きなニュースだし、中国広州の取引所でプラチナが上場されたことも、中国人投資家には興味深い出来事であろう。
そもそも、プラチナが金に比し価格水準が低すぎたことは、「プラチナのJeff」としても常々感じていたことだ。ここまで暴騰しても、プラチナ価格は金価格の半分程度だ。プラチナ・ファンとしては、まだまだ、金より安すぎると思う。プラチナ・カードのステータスはゴールド・カードより上等なのだ。
多くの一般人は、プラチナ価格が、これほどまでに金より安いことを知らない。


とはいえ、今、投機的にプラチナを買い上げている人たちは、単に儲けたいから、プラチナを買っているので、プラチナに対する思い入れは無い。安く買って高く売れれば、それでOKなのだ。
それゆえ、早晩、反動は来ると思う。そこが、プラチナにとっての正念場だろう。要経過観察としておこう。


そして、金も銀も最高値更新。
総じて、中央銀行が買っているのは、金だけで、銀・プラチナを外貨準備として買う国はない。
銀は、やはり投機メタルだと筆者は断じている。別に、銀が憎いわけじゃないよ(笑)
まぁ、銀の需給統計を見せられても、シルバー・インスティテュートという典型的業界団体が出している数字を鵜呑みに出来ない。金銀比価信者も少なくないが、まぁ、宗教の自由みたいなものだ。筆者は、NY市場の内部で、いかに米国人が銀投機好きかを思い知らされてきたので、実態を知り過ぎているのかもしれない。ジム・ロジャーズも、金より銀が「面白い」と語るが、長期保有となれば、金!と断じている。日本に来るたびに、大量の金製品を買い増す。メイド・イン・ジャパンのクオリティーは素晴らしいと語る。
なお、需給統計の話だが、ワールド・ゴールド・カウンシルもワールド・プラチナ・インベストメント・カウンシル(WPIC)も業界団体だ。フィナンシャル・タイムズは、両機関を「trade body」と扱っている。日経だけが「国際調査機関」の名称を与えている。まぁ、そうなったのも、筆者がWGC時代に、そうさせたのだけどね(笑)
貴金属の需給統計の最大の壁は「密輸」だ。これだけは、正確な量を掴めない。しかし、その量が極めて大きいことは論を待たない。それゆえ、需給統計で、需要と供給が同じ数字というのは、どこかで「操作」しているわけだ。そこに、業界団体としてのバイアスがかかっても、当然のことと言えよう。
こんなことを言えるのは、筆者くらいのものだが、ここまで、俄か貴金属専門家が出てくると、言うべきことは言っておく必要があろう。


最後に今日の写真は、昨日、我が家の庭に現れた、猫ではない「動物」。誰かが飼っていて捨てたのか。自然に23区内で生息しているはずはないので、ご近所の話題になっている。
 

動物
動物