金価格は短期的にボラが高いが、基本的に4,200ドル前後の水準で推移している。
歴史的には超高値圏ゆえ、さすがに、4,200ドル突破後も更に続騰して4,500ドル目指すというようなモメンタムは見られない。筆者も4,200ドル前後を当面維持できれば御の字と考えている。
今週は、なんといっても今年最後のFOMCが控えている。0.25%利下げが決定される
ことは織り込み済だ。市場は、新たなFRB議長を迎える来年、利下げがどの程度のテンポで継続されるかを見守る。トランプ氏の子飼いであるハセット新議長ゆえ、全ては、殿の仰せに従う姿勢であろう。政治的独立を維持してきたFRBが、遂にホワイトハウスの出先機関となろう。ホイホイ、利下げを続け、結局、インフレが再過熱して、利上げを強いられるシナリオだと、金には逆風になろう。
なお、筆者は依然日中関係悪化を懸念している。トランプ大統領は「西半球」を重視して、日中関係や台湾には、相対的に関心が薄い。そこまで読んで、習近平主席は動いている。レーダー照射は、銃を向け、撃鉄を起こすような動作を想起させる。そこで止まる保証はない。


