国際金価格が4,000ドルの大台を割り込んだ、というと、なにやら大暴落したかの如きイメージが湧くが、
冷静に見れば、4,000ドルといえば、歴史的に、とんでもない超高値圏だ。
前例なき真空地帯ゆえ、市場参加者にしてみれば、海図なき航海を強いられる。
結論から言えば、今週はFOMC開催が控え、節目となる週ゆえ、
短期売買の投機筋は、その前に利益確定の売りを入れて、身辺整理したうえで、FOMCを迎えたいとの気持ちが強くなる。
4,000ドル近傍の歴史的高値圏で売れるのなら、御の字ということだ。
更に続落すれば、改めて買い直す意図も透ける。
いっぽう、長期退蔵派は、どんと構えて、売る気などサラサラ無い。
結果的に、投機筋が暫時退場して、長期投資派が残り、長期上昇トレンドはより堅固になるのだ。
外電はしきりに、バブルだ、と騒ぐが、大量に金を買い進めている中央銀行にしてみれば、「言わせておけ」。
中銀の買い、ドル離れ傾向、地政学的リスクなど、金急騰の複合構造要因にいささかの変化もない。


