昨日は、4,350ドルから始まったが、本稿執筆時点(22日朝)では、4,050ドルまで暴落中。
4,000ドル割れも視野に入る。なんとも、荒っぽい調整局面となった。
金は、やはり、バブル化、との議論が噴出する。

冷静に見れば、本欄で使っている用語で言えば、opportunistic buyer(ひよりみ派)が、巻き戻しを急ぎ、下げに拍車をかけている。対して、conviction buyer(確信派)は、どっしり構え、金の長期退蔵を続ける。

その結果、後者が残り、長期上昇トレンドは、より堅固になる。ダイエットに例えれば、前者は、余計な脂肪であり、それが取れれば、筋肉質の相場になるわけだ。

別のたとえを使えば、投機買いが、新雪どかゆきの如く積もったところで、自重に耐え兼ね、表層雪崩。そこで、根雪が残る。この部分が、コモディティー風にいえば、需給均衡点。いまや、市場は根雪の状況を模索しているのだ。

あれこれ書いてきたが、要は、ウクライナ・中東和平の明確な目途がついたわけでもない。世界的ドル離れの傾向はいささかも変わらない、それに伴う中央銀行のドル売却、金購入の動きに大きな変化があったわけでもない。長期的に5,000ドルに向かう流れに、いささかの変化もない。
短期投機筋の派手な動きに惑わされるなかれ。

もし、あのまま、4,500ドルを超え、更に、突っ走ったとすれば、「山高ければ谷深し」となったであろう。

上げ下げを繰り返しつつ、相場レンジが切り上がってゆくのが、正統派の相場といえる。