日本時間深夜2時過ぎ。金価格がストンと落ちた。その後も、下げは止まらず、100ドル近く急落した。特に、理由はない。自律下落。利益確定売り。異常に過熱していたから、筆者は、下がってホッとしている。健全な調整局面。あのまま上がり続けたら、そのあとの「谷」が深くなる。
短期的な調整局面ゆえ、長期的上昇トレンドを支えるファンダメンタルズには、いささかの変化もない。
今の金市場には、conviction buyer 確信派と、opportunistic buyerひよりみ派が混在する。今回の下げで、後者の一部が振り落とされた。これが繰り返されれば、いずれ、確信派だけが残り、相場の内部構造は堅固になる。
なお、プラチナやシルバーも金につられて上昇中。銀は、1980年ハント兄弟による歴史に残る銀市場の買い占めのときの水準を上回った。これは、これで、その時代を知る者として、感慨深いことだよ。
プラチナ1700ドル接近も、ご存じプラチナ・ファンの私には、たまらない。仕事上では、努めて、冷ややかな態度をとっているけどね笑
筆者の信条なのだが、商売ものに惚れてはならぬ、という発想がこびりついている。惚れたら、冷静な分析は出来ない。
なお、今週の金の動きを総括すれば、FOMC議事録発表で利下げが確認され上昇。対して、ガザ和平案の進展が、地政学的リスクの僅かばかりの後退となり、利益確定売りの恰好の口実となった次第。


