いよいよ明日早朝にFOMC終了、そしてFRB議長記者会見となる。
金価格も「利下げ」をテコに上がってきた経緯もあり、大いに気になるビッグイベントだ。
今日は、中級者向けに以下にポイントをまとめた。
「FOMC劇場、9月の幕」が、俄かに、ドラマチックな展開となりつつある。
直前に「生出演」が決まったミラン新理事と、渦中のクック理事の両名が、パウエル議長と、どのような議論を交わすのか。
もはや利下げは既に織り込んだ市場の関心は、後日発表される議事録にある。
前回のFOMCでは、ウォラー理事とボウマン副議長が「据え置き」に反対した。
30年ぶりの事で、パウエル議長の求心力の低下を印象づけた。
トランプ大統領の放った「刺客」ともいえるミラン新理事と、既に次期FRB議長有力候補とされるウォラー理事の両名が、パウエル議長と、どのような議論を交わすのか。
更に、他の参加者から「隠れトランプ派」が、名乗りをあげるのか。
FOMCでの議論の論調は、トゲトゲしい雰囲気なのか、或いは、FRBの品格を重んじて、静かな政策論争になるのか。
「根回しの人」と言われるパウエル議長が、レームダック化の様相となるのか。
「議事録」が重要な判断の決め手となりそうだ。
中長期的な運用の視点では、利下げ回数より、トランプ大統領のFRB乗っ取り作戦の進行のほうが、遥かに重要なのだ。
FOMC後の定例記者会見でも、記者たちが、入れ替わり、会議の様子を引き出すべく、質問を重ねるのではないか。
パウエル議長のジャクソンホール講演との比較も、一言一句、詳しく吟味されよう。
相対的にハト派的トーンを強めれば、トランプ大統領の政治的圧力に屈したとの誹りを受けかねない。
対して、市場の織り込みを無視して、利下げに慎重姿勢を崩さず、タカ派色を維持することが最大のサプライズとなる可能性がある。
大向こうに構えるトランプ大統領からは、SNSを通じて、激しいヤジも飛びそうだ。
見どころ満載の「FOMC劇場、9月の幕」である。


