次期自民党総裁が、高市氏になろうが、小泉氏になろうが、野党との協力関係は維持され、減税・給付金などのバラマキ財政になろう。
株式市場は、バラマキ大歓迎で、日経平均急騰中。
でも、海外勢は日本株と距離を置き、日本株買いに同調してこないであろう。更に、外為市場と債券市場は、将来の日本財政破綻を懸念して、日本国債が売られ、円も売られ、所謂「日本売り」の様相だ。

金価格は、国内では円安効果で上昇。
そもそも、金曜日発表の米雇用統計が、驚くほどの悪い数字であったので、利下げ確率が更に上がり、NY金も続騰していた。(下記KITCOグラフの赤線)但し、週明けのアジア市場では、時間外のNY金が売られている(同、緑線)。利益確定売りであろう。
今週は、これまた重要指標のCPIが控えるので、その前の、ポジション調整である。

金のスポット価格上昇を示すグラフ

それにしても、日本の政治は益々ポピュリストの匂いが濃くなり、それを、中国・ロシア・北朝鮮が、北京にて揃い踏みで、対日勝利記念を祝い、冷ややかに、ほくそ笑む。トランプ大統領は、「石破退陣、あ、そうだったの、じゃ、とりあえず、残念とでも言っておこうか」程度の反応。石破記者会見で、一つ気になったのは「日米関税交渉、まだ決着していない」と首相ポロリ一言。
 
札幌のTVは、旭川市長選挙結果を報道。熊退治も気になる。
まぁ、日本中で、皆、それぞれの事情のなかで永田町を見ているね。
筆者は、日米、日中、日ロ関係が最も気になるけど。
とりあえずは、高市か小泉か、動向を見守ろう。

なお、経済専門家の視点では、日米実質金利差が要注意。
日本は、インフレ物価上昇(3%)が日本国債利回り(1.5%)を上回り、円の実質金利がマイナスの1.5%。
対して、欧米は、国債利回りが物価上昇を上回り、実質金利がプラス圏。これでは、円安基調が変わらないね。
日銀が仮に1%程度の利上げに踏み切っても、円のマイナス金利は変わらず。更に、金融当局が利上げすると、財政当局は、国債の利払いが増えて、頭を抱える。誰が首相になっても、日銀総裁になっても、妙案があるとは思えない。経済政策は必ず、国民に痛みを強いる。
でも、選挙で、痛みを堪えよ、では勝てない。
ポピュリスト系は、その不安感の捌け口に過ぎない。
目先、給付金だ消費減税だと騒いでいるが、日本経済が置かれた現状を冷静に理解すべき時だよ。