まだ真偽のほどは不明だが、FTが、米スイスの関税交渉不調の結果、スイス製キロバーに、39%の関税が課されると報道。
アジア時間のことで、金市場は混乱。
NY金価格(12月もの)が、ロコロンドン(スポット)より100ドル以上も高くなるという異常な状態が生じている。
日経は、国際金価格3,500ドル超えと報じた。
8月の時点で、最も取引の多い12月限のNY金先物価格がスポットより、かなり高くなる、所謂、コンタンゴの状況は普通の状況だが、その値幅が100ドル近く開くのは、米国内でのキロバー品不足を見込んでの投機買いの結果だ。
しかし、まず、FT報道が本当に正しいのか。
日本との相互課税の齟齬問題にも見られるように、多数の国と関税交渉を同時進行で進めているトランプ政権が、検討・確認する余裕もなく、当事国・当事者には重要なポイントが放置されることもあろう。
仮に、スイスからのキロバーに課税するとしても、他国にも精錬所(リファイナリー)はいくらでもある。更に、米国人は、金現物にこだわらず、地金需要は限定的だ。COMEXの現受け用の取引所在庫は必要なので、ここで一時的に裁定取引が発生する可能性はある。
今晩のNY金市場に注目したい。


