
金価格の上昇に歯止めがかからない。
直近の金急騰の最大の理由は、「安全資産」というカテゴリーでライバルの米国債の市場が、トランプ関税要因で、機能不全に陥り(筆者は米国債の乱と呼んでいる)、米国債売り=ドル金利急騰を招いたこと。米国債を駆け込み寺として逃げ込んだら、お寺が火事になったようなもの。そうなると、「質への逃避」マネーは金に一極集中となる。更に、ドル売りも加わり、米国売りとなった。
背景にはスタグフレーション懸念。インフレと景気後退が同時進行すれば、これは、金の一人勝ちのシナリオ。
但し、NY市場の内部を見るに、投機的買いが目立つ。買っては売りを繰り返して、レンジの下値を切り上げてきた。所謂モメンタム・トレーダーの動き。逃げ足も速いマネーゆえ、どこで見切るかがポイント。
今週いよいよ日本がトップバッターとして日米通商交渉が始まる。世界の70か国が、その行方を見守っている。トランプが歩み寄りの姿勢を見せれば、通商緊張緩和で金は売り。逆に、日米折り合いつかねば、金は続騰となろう。
(追記)
ブログ書いてから、午後1時半過ぎ、外で仕事中に、3,300ドルをあっさり突破した。