
国際金価格はロコロンドンで2,900ドルという、とんでもない高水準で推移。
NY金(4月もの)だと概ね2,920ドル。
トランプのアルミ・鉄鋼関税(例外扱いなし)引き上げで、米国景況感に暗雲。
避難先として金にマネー集中。
関税はインフレ効果もあるが、市場はデフレ効果を懸念している。
いっぽう、パウエルFRB議長は、議会証言で、利下げは急がないことを明言。ドル金利高水準維持が連想され、利下げをテコに上がってきた金には下押し要因。
かくして、2,900ドルをはさみ、強弱要因が拮抗している。
スピード違反気味の投機買いで2,900ドルまで急騰したので、ここで一服は当然の成り行き。
もはや、実需からは乖離した投機買い主導の展開。
日本ではドカ雪がニュースになっているが、国際金市場も、投機買いのドカ雪が積り、いつ(売り手仕舞いの)表層雪崩を起こしても不思議はない。雪崩注意報と同時に、更なる(買いの)豪雪警報も発令されるという、極めてボラティリティーの高い地合いだ。
一般投資家は、シートベルトを低くきつく締めて、ジェットコースター相場に備えよ。
なお、興味深いニュースとしては、ブルームバーグが、中国政府が中国の「セイホ」も金購入できるような制度を構築中との報道。保険会社と金は、「有事に対する備え」という意味で共通点多く、欧米でも生命保険会社の金ETF購入事例は珍しくない。