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日本時間早暁に行われた1月FOMC. 利下げには動かなかったが、示唆に富む議論が聞けた。
結論から言おう。
最大のリスクはパウエルFRBが痛恨の判断ミスをやらかし、締めすぎて不況になるのか、緩め過ぎてインフレ再燃になるのか。
FRB自身が、暗中模索状態なのだ。
不況になると、利下げ回数が増え、金は2,900ドルを目指す。
対して、インフレ再燃となると、米政策金利が利下げどころか利上げへの転換を強いられる。この場合、金は2,300ドルまで下がるであろう。
繰り返すが、不況か、インフレ再燃か、パウエル議長自身も読めておらず、したがって、米金融政策の間違いが、金価格に直接インパクトを与えることになる。
なお、財政政策も重要だ。
これはFRBではなく、財務省の管轄。
大幅法人減税プラス財政バラマキで、トランプ政権が、米国債を乱発するとドル金利は急騰する。
6%、7%が視野にはいる。
これは、金には売り材料だが、財政危機となると、一転、米国債格下げで金は急騰する。
最後に、関税の影響。
直接的には米国内物価を押し上げるインフレ効果と、物価上昇による消費者の買い控えの両効果があり、その趨勢が分かるには、まだ2-3か月かかろう。
この問題が顕在化すると、金市場爆発のリスクを秘める。
いずれにせよ、25年波乱万丈を告げる1月FOMCであった。