12月FOMCでパウエル議長が、利下げは急がずと大見得を切った。参加者の25年予想利下げ回数も4回から2回に減った。
19日木曜日のことだった。
ところが、20日金曜日に発表された最新インフレ率は、低い伸びに留まり、この調子なら、利下げ回数を増やしてもよいのではないか、とのニュアンスの発言が、FRB高官筋から相次いで出始めた。
金曜日に発表されたインフレ指標は、よりによって、FRBパウエル議長自ら、最も重要とする「PCEコア価格指数」。11月分は、前月比0.1%上昇。前年同月比では2.8%上昇に留まったのだ。順調なインフレ抑制を想起させる数字といえる(いえなくもない(笑))。
まず、声をあげたのが、来年FOMCで投票権を持つグールズビー・シカゴ連銀総裁。「今後12-18月間の利下げ回数はfair bit moreかなり多くなろう」。
FOMC副議長役で常任投票権を持つNY連銀のウィリアムズ総裁も「現在の政策金利は中立金利よりかなり高く、まだ、利下げの余地がある」。
僅かなニュアンスの差だが、市場は、FOMC内の意見の相違をかぎ取った。木曜日の市場の反応が大きすぎたとの反省もあり、金曜日のNY金は、「ひょっとして、25年2回よりは、もっと利下げしてくれるかも」との期待感で2,600ドルから2,630ドル程度まで反発した。

まぁ、クリスマスモードで、流動性は少なく、値動きは荒くなる季節。話半分程度に聞いておく。FRB側の言い回しもクルクル変わる。英文解釈の問題みたいだ。