今週に入り、美しく3日連騰の形になっていた国際金価格が4日目に崩れた。下げ幅も40ドルを超す。
理由は一つ。
生産者物価指数(PPI)が上振れしたこと。
前月比0.4%上昇と事前予測の0.2%↑を上回った。
サプライチェーンの川上(生産・卸売セクター)では、まだインフレ再燃のマグマが沸々と湧き出している印象だ。こうなると、利下げなど実行すれば、インフレの火に油を注ぐ結果になるリスクも無視できず、既に利下げを織り込んだ金市場には失望売りが出た次第。
まったく、インフレは粘着質と言われるがしつこいものだね。
とはいえ、国際金価格(現物スポット)は2,680ドルと依然、歴史的超高値圏に留まる。
ただ、昨日本欄で筆者の25年金価格予測は3,000ドルに届かずとする理由が、まさにインフレ再燃リスク=利下げ回数減少であった。
それが、いきなり露わになったわけで、今後の教訓とすべし。
まぁ、これが「巡行速度」で、これまでが「スピード違反」であった、ということだね。
いつものように一喜一憂せず、市場の潮流を見極めるべし。