「絵は燃える、器(うつわ)は壊れる、女は逃げる、金は残る」
骨董コレクションを阪神淡路大震災で全て失った、大阪の旦那衆の一人が呟いた名言!
かと思えば、京都の名刹のかたと対談したときのこと。
「先の大戦でも京都のお寺の金(ゴールド)やら美術品は残りましたなぁ」と語ったところ「そうですな、たしかに応仁の乱でも、残りましたなぁ」

それから、これも名刹にアドバイザーとして依頼されたときのこと。
そもそも京都の寺社は、檀家も少なく、入場料収入が大きな収入源。
しかし、大晦日から元旦にかけて雨・雪が降ると、収入が激減する。そこで、誰が知恵をつけたか知らないが、「天候デリバティブ」を使った。分かりやすくいえば、甲子園の弁当やさんが、雨でゲーム中止でも、一定の収入を得られるという仕組み。

そこから始まり、次はFX,そしてゴールドと、運用を始めた。
レクのため、冬に底冷えする本堂の畳に座り、有名な屏風にパワーポイントを投影して、色々説明した。帰り際、大きな仏像の側を通ったら、裏に外電相場モニターが設置され、「xx円で3本!」とか電話での叫び声。外為トレーディングルームみたいであった。

まぁ、長くこの世界にいると、色々経験するものだよ。