昨晩のNY金は2,600ドルを割り込む局面もあったが、総じて、2,800ドルから2,600ドルまで急落したところで、売り一巡の状況だ。
まだ、高値掴みで逃げ遅れた人もいるが、少数派である。
逆に、金を買い遅れたと焦っている人たちには、絶好の新規参入のチャンス。2,600ドルの攻防は、まさに、そのような投資家心理を映す。
売りの背景として、ドル金利上昇が続き、ドルインデックスは106の高値圏に迫ること。トランプの財政拡張政策を意識しての動きだが、既に織り込みが進行中。あとは、投機筋が、ドル買いをどこまで続けるのか。
NY市場では、相変わらず、ビットコインに話題が集中しており、金は蚊帳の外。時の話題は移ろいやすいもの。一時は、金高騰が凄い話題であった。
中期的に見て、トランプ正式に大統領就任あたりから、流れが変わってくるかな。いわゆる「トランプラリー」と言われる現象の是非が問われよう。
金は「米大統領選挙ラリー」で買われたが、「トランプ当選」で、材料出尽くし売りに見舞われた。
何度も言うように、2,500ドルでも2,600ドルでも、とんでもない歴史的高値観。金市場と40年以上向き合ってる筆者は、未だに、金価格が、2024年に、2,800ドルまで上がるなど、信じられないよ。
思い起こせば、JPモルガンは、2023年年末時点での2024年金価格予測として、2,175ドルを示した。それでも、2023年度平均価格の1,980ドル程度に比し10%以上の上昇で「強気説」とされたものだ。2,300ドル予測が「最強気」とされた。
まして、円建て金価格の上げっぷりは想像を絶している感あり。NY金が上がっても、円高進行で円建て金価格は上がらずという時代が長かったからね。
とにかく相場に正解はない。
こつこつ買い増してゆくことこそ地味だが金投資の王道。