政局迷走の中、償還期限の長い超長期国債に売り圧力がかかっている。
新発40年もの国債の利回りが上昇(債券価格は下落)して、年率2.559%と2008年8月以来の高水準を記録した。

衆院で過半数割れとなった自民党は財政拡張的な政策を掲げる野党との連携を模索しているからだ。
国債発行に歯止めがかからないとの警戒感が強まっているのだ。

ひらたくいえば、既に巨額の借金を抱える日本が、いずれ財政破綻するリスクをマーケットが心配している、ということだ。
「まさか」のシナリオだが、「まさか」で片づけられなくなってきた、ともいえる。


いよいよ個人が自らの財産を守らねばならない。
その典型事例が、金投資の裾野の広がりだ。
更に、先日、本欄で、日本の政局混乱を、中国ロシア北朝鮮は、ほくそえんでいると書いたが、案の定、このタイミングで、北朝鮮は弾道ミサイルをロフティッド軌道で発射した。


連日、各方面からひっきりなしに筆者のところに寄せられる金についての質問も、このような不安な事態を映す現象であろう。