NY金は、2700ドル台半ばまで連騰。
筆者が気になるのは、誰がNY市場で、この高値の金を買っているか、ということ。
色々現地のトレーダーにヒヤリングしたが、少なくとも、長期で金を保有するマネーではない。もし、大手年金基金が数十年後の年金受給者を考えた超長期運用の一環として金を買い増しているなら、健全な市場環境といえる。しかし、そもそも年金基金用に開発された金ETFが、今や、短期金売買のツールになっている。金ETFのストック(残高)もたしかに増えているが、減少する時期もある。
今週は、いよいよ米大統領選挙とFRB利下げ判断という二つの大きな不確実性が最も強まっている時期だ。とりあえず、安全資産の金にマネーを逃避させ、様子を見る姿勢が目立つ。この二つの不透明要因に方向感が出れば「材料出尽くし感」で売られるリスクもある。
筆者の長期強気姿勢は変わらないが、「上げ続ける相場は絶対ない」ことも確かだ。
振り返れば、1999年には円建て金現物小売り価格が900円台!まで下がった。欧米では、金200ドル時代到来、などと言われたものだ。
しかし、日本人はバーゲンハンターゆえ、その下値を買い漁った。
そして、今や、14000円台!
900円台で買った人は、どうしているのかな、と、ニヤニヤ考えてしまう(笑)
私の友人にも、起業家でキロバー100本買った奴とか、金貨が100個入った金の千両箱を買ったひとなど、さまざま。
普通のサラリーマン・クラスでも、当時から純金積立で金をコツコツ買ってきた人たちには感謝されているよ。