米0.5%利下げによる買いが一服したところに、「イスラエルによるレバノン空爆、ヒズボラ幹部狙う」の報が飛び込んだ。
イスラム教シーア派民兵組織のヒズボラを一気に弱体化させる意図があるようだ。
2006年の第二次レバノン戦争では、イスラエルはレバノンに一か月地上軍を展開した。
今回は、レバノン全域のヒズボラの拠点を叩くようだ。
同国内のヒズボラ拠点1,300カ所を標的として、490名死亡、1,600人負傷とされる。
ガザ、西岸、そしてレバノンの三面作戦となり、中東リスクはエスカレートの一途の様相である。
最近、「中東リスク」も市場への影響は陳腐化していたが、今回は、新次元の戦争拡大であり、金市場も買いで反応した。


なお、週明けのNY市場では、FOMCでの0.5%利下げについて、参加者たちが、講演などで、色々発言した。
0.25%支持者もいれば、異例の反対論をぶち上げ、利下げすべきでではない、インフレ再燃を招くとの議論(ボウマン理事)もあり、FRBも一枚岩ではなく、内部の亀裂が露わになっている。パウエル議長の得意の根回しも今回ばかりは、不十分のまま、本番を迎えるに至ったようだ。
利下げ問題は、今後も後を引きそう。
金にとって、買いにも売りにもなる流動的な状況である。

 

kitko