8月雇用統計は、新規就業者数が、142,000人で、事前予測を若干下回った。
更に、6~7月分が86,000人も下方修正された。これはサプライズ。
失業率は4.2%で、概ね想定内。
但し、実質失業率(就職を諦めた人や、フルタイム労働に就けずパートタイマーに甘んじている人を含めた数字)は7.9%と2021年10月以来の高水準。
総じて、利下げしなければ、労働市場が更に悪化する可能性があり、9月FOMCでの利下げ開始を正当化する結果といえる。
なお、先週発表されたベージュブック(地区連銀12行の地域経済レポート)によれば、労働環境が悪化していることが確認できる。
例えば、NY連銀は、こう報じている。
「企業は今までより採用を見送る方針。採用も、大統領選挙の不透明感により、人員増は棚上げ、人員入れ替えにシフト。その結果、リモートワーク中心の企業の採用は容易になった。
欠員は補充されず。リクルート市場では、就職決定のプロセスが長引く。」
更に、ミネアポリス連銀は、個人消費について、こう報じている。
「観光客の購入は、必要なもの(need items)に限定。欲しいもの(want items)は後回し。来店客は減少。来客も「冷やかし」が多い。」
このベージュブックは、パウエル議長も重視しているので、長文のレポートだが、筆者も必ず目を通すことにしている。
それから、雇用統計発表後に、ウォラーFRB理事が講演。
利下げ幅0.5%も「オープン=否定しない」と語った。
さて、雇用統計の結果を受け、ドル金利は下落。
ドル安も6日には進行して、円相場も141円を割り込む場面もあった。
しかし、今日(月曜日)には143円まで戻している。
NY金(中心限月12月もの)は、雇用統計前の2,540ドル台から、2,510ドル台まで下落。
雇用市場の軟化は、金にとって買いの材料のはずだが、利益確定或いはポジション調整の売りが優った。
いずれにせよ、市場が身構えた割には、金もドルも株も、大きな動きにはならず。やや拍子抜けの感あり。
やはり、明日の米大統領候補討論会が気になるのかな。
利下げ幅が0.25%だろうと、0.5%だろうと、それほど大事(おおごと)にはならない、という市場の雰囲気。
さて筆者は、マーケット動向より、札幌から帰京以来、東京の高湿度にブーイングの連日だよ。
なんだ、この、まとわりつくような高温高湿度は。
東京在住の皆の衆は、この異常気象に、この夏、よく耐えたね~。
来年の札幌サテライトオフィスは、9月まで延長だな。
とにかく、満足な屋外運動もできず、運動不足状況。
しかも、うっかり東京近郊で遠出すれば、雷・豪雨などで、新幹線など、いつ止まるか分からん日々。
というわけで、NYへ出張という名目で逃避を計画中。