イスラエルがレバノンの首都ベイルートで同国のシーア派勢力ヒズボラの司令官を狙った攻撃を仕掛けたと30日に伝わった。
大きな爆発があったといい、中東情勢の緊張が高まるとの懸念が広がった。
地政学リスクの高まりを意識した買いが金、そして、米国債の「安全資産兄弟」に流入した。
本日31日には、日本時間昼間に日銀政策決定会合、同深夜には、FRBの政策決定会合(FOMC)と、同日に日米政策決定会合が行われるという珍しい展開だ。
先攻日銀、後攻めFRB。明日早朝には、マーケットの景色が変わっているかもね。
そのような状況で、上記の中東情勢緊迫が、勃発したわけだ。


それから、話題は変わるが、金ETF残高が増えていることが注目されている。
問題は誰が買っているのか。
昨晩、色々、NYの連中に聞いてみたが、コンセンサスはズバリ「超富裕層」。
彼らの金購入理由はズバリ「米国財政危機」。
お金持ちほど、金利水準もさることながら、放漫財政政策でドル紙幣や国債の実質価値が暴落することを心配している。
筆者も1970年代、スイス銀行で貴金属業務についてから、現在に至るまで、世界の富裕層がいかに金に愛着を持っているかを直接体験してきた(NYから電話してきて、「今、ブロードウェイでミュージカルを見ているけど、次の幕間に電話するから、それまでに金1トン買っておいて」だと)。 
彼らが金を買うと、長期保有するので、金価格の下値を切り上げる重要な要因となるのだ。
次は、世界の大手年金基金が金ETF購入に走ることが、筆者が描く次のシナリオだ。
そもそも、金ETFは、世界最大の公的年金カルパース(カリフォルニア州職員退職年金基金)で9年間CEOを務めたバートン氏が音頭をとって商品開発された経緯がある。
本来、年金向けの金投資商品だったのだ。
それが、ヘッジファンドが弄ぶ商品と化してしまったが、次は、年金が本格的に金ETFを買う番となろう。
超富裕層、年金、いずれも金市場にとって、質の高い金購入・保有者である。


さて、今日の写真は、韓国料理。

 

韓国料理
韓国料理

筆者は「ワールド・ゴールド・カウンシル 日韓地域代表」として、ソウル支局も管轄下にあったが、韓国料理が苦手で、酒も飲めず(これは、社交上、大きなマイナス)、えらく苦労した。
なんせ、ソウルでイタリア料理ばかり食べていたからね~~(笑)
それが、最近、札幌で、韓国料理、(但し、スパイスなど使わず、淡泊な料理に限る)にはまっている。
辛さとキムチは未だに苦手だが。それ以外は、おいしいではないか(笑)
とはいえ、食後は、口直しに、札幌名物「パフェ締め」となるけどね~~。

今朝ブログを書き終わってから、中東発で更なる大事件が起こった。
ハマスのハニヤ最高指導者が、訪問先イランで暗殺。
これは、中東の火薬庫が一気に爆破された如き、中東の地政学図を変えるような大事件だ。
イスラエルの犯行と断定は出来ないが、その足跡は残る。
もはや、どこが仲介しても、和平は遠のいた。


金市場に関しては、中東地政学的リスクが、陳腐化していたが、この件で、一気にライブのホットな材料と化した。
金価格高騰に新たな要因が加わった。