なんともドラマチックなイースター休暇明けのNY金と円建て金価格の動きであった。
海外の多くの市場がまだイースター休暇中の日本時間4月1日朝7時。
GLOBEXとよばれる電子取引プラットフォームが開いた。
いきなり2,260ドル台で寄り付き、その後、とんとん拍子に上げ続け、ついに2,286ドルという史上最高値を達成した。
その後、反落に転じ、NY時間に入る頃には2,250ドル台まで下げていた。
結局2,270ドル台で引けた。
いずれにせよ歴史的高値圏でのプロの空中戦だ。
特にイベントなど特別な理由に反応したわけではない。
アニマルスピリッツに駆られるままに、ファンド勢が、売買を繰り出す展開だ。
一つだけ例外的に、市場の法則に従った動きを見せたのが、ISM製造業景況感指数が発表されたとき。
50.3で好不況の節目とされる50を1年半ぶりに上回り「モノのインフレ再燃」を予感させた。
ドル金利は11ベーシスポイントも急騰で、為替市場ではドル高。
教科書的にはドル高は金安要因とされるが、このときは、その通りに反応した。
理屈通りに動くときもあれば、理屈通りに動かないときもある。
益々、扱いにくい相場になってきた。
基調は上げだが、でこぼこ道の過程となろう。
為替は151.70と若干円安に振れて、円建て金価格には上昇圧力がかかる。