金価格が歴史的高値圏で下がらない。まともな調整局面もない。
しかも、米国株価指数も、史上最高値を更新中だ。
過剰流動性相場といえようか。
コロナ有事対応で、FRBは約5兆ドルを投入した。その多くは、コロナで自宅待機中の人たちの貯蓄となり、コロナ警報解除後に、リベンジ消費として使われた、はずであった。
しかし、まだ、そのコロナ貯蓄は残っていたようだ。
その過剰流動性の一部が、金市場、そして株式市場に流入している。
この種の相場は、想定外に長続きするものだ。
それから、以下は、他の市場の話題。
米国CNBCが発表するデリバリング・アルファ・サーベイによれば、投資したい国として日本が断然トップの40%になった。
これほどの人気度を示す数字は見たこともない、とウォール街でも話題になるほどだ。(添付写真参照)。
ちなみに、2位が欧州株で26%、3位が中国と南米で、それぞれ4%。
外国株に興味なしが26%であった。
日本関連では、34年ぶり円安が現地メディアでも報道された。
ミスター神田(財務官)の名前も目立つ。
「断固足る措置」がdecisiveと訳され、この表現が使われるときは、介入の前触れと紹介されていた。
米通貨投機筋も、さすがに、模様眺めに徹していた。
NY時間でドル円相場は小動き。
NY時間外では、日本時間朝に、注目のウォラーFRB理事が発言した。
FOMC参加者のなかでも主導格で、トランプ氏との関係も良好ゆえ、次期FRB議長候補の一人として名前が挙がっている。
これまでも、FOMC参加者として初めて「利下げ」に言及したかと思えば、「利下げは急がず」と論調を変え、そのたびに市場が振り回されてきた経緯がある。
今回は「利下げ急ぐことはない(no rush)」「遅らせるか回数減少も」と踏み込んだ内容であった。
NY市場では、ドル金利高止まり観測が強まり、ドル売り為替介入を匂わせる日本金融当局には、不都合な発言といえよう。
なお、29日には、米消費者支出(PCE)物価指数が発表される。パウエル議長が重視すると語ってきた重要経済統計ゆえ、注目度も高い。
とはいえ、イースター3連休を控えるので、市場参加者も新たなポジションは取りにくい。
4月1日月曜日には最初にオープンする東京市場時間帯が注目される展開となっている。