ウォール街では、NVIDIA株に関する様々なエピソード流れる。                 
そのなかでも、特に印象深いのは、「ハイテク株の女王」の異名を持つキャシー・ウッド氏が、昨年から今月に至るまでの期間に保有NVIDIA株を一貫して売り続けていることだ。
同社株の「調整」は近いと語る。


そもそも、同氏は、2014年にNVIDIAの成長性を見抜き、約5ドルで購入していたという(現在は787ドル!)。
同氏は一般論として「保有株が短期間に20,30,50,100,200%も急騰したら、利益確定売り」と語っているので、予定の行動ということか。
ちなみに、次の有望なAI銘柄としてUiPath(ユーアイパス)とTwilio(トゥイリオ)を挙げている。


振り返れば、同氏が率いる旗艦ETF「アーク・イノベーション」は21~22年に米利上げという逆風のなかで、年率50%下落した。
しかし23年には、プラス68%という業界有数の好成績で復活をした経緯がある。同氏は「試練を体験した」と述懐する。


実に逞しい女性で、そこは筆者も好感を持つね。
理屈も語るけど、それを実行するので、頭でっかちではない。
年率マイナス50%の年にテレビに出演したとき、たまたま見ていたけど、MCの意地悪な質問に対して、冷静に対応していた。
まぁ、彼女のファンドに投資する気はないけど(笑)


ちなみに、投資の神様、バフェットさんも、会員へのレターで、今の米国株式は「カジノ」と断じて、買いたい株が見当たらないと嘆いているほど。
米国の場合、magnificent 7(アップル、テスラやNVIDIAなど壮大な7社)に投資マネーが集中しており、他の銘柄はそれほど上がっていない。
日本も日経平均という株価指数は、大型株の割合が大きいので、実は下がっている銘柄も多い。
だから一般人には実感が沸かない。
とはいえ、新NISAが導入され、自分の老後は自分で面倒みなければならない時代だ。


日本では「私は投資には疎くて」とやや自慢げに語る人も少なくない。
その背景には「おカネのことを考えるのは卑しいことだ」という日本人のDNAがある。
でも、それでは、これからは通じないよ。