FOMCでのパウエル氏は、市場が想定していたよりハト派的であった。
インフレ減速を歓迎して、FOMCで利下げが議論されていることも語った。
注目のドットチャートでも、参加者の多くが来年3回の利上げを予想していた。
市場は大歓迎。
利下げとなるとeverything rally(なんでも上がる相場)になってしまう。
あまりはしゃいで株価も急騰を続けると、株で儲かった人たちの消費が活性化して、景気過熱→利上げに逆戻りのリスクがあるので要注意。
更に、今回発表された最新のFRB経済予測を精査すると、24年の名目政策金利の中心値を前回9月の5.4%から4.6%に下げた。
しかし、PCEコアインフレ率も前回3.2%から24年は2.4%に下げている。
その結果、実質政策金利は2.2%で変わっていない。
結局、更なるインフレ率減少が予想される24年に、名目政策金利を据え置けば、実質ベースでの引き締め効果が強すぎるリスクがあるので、名目では3回利下げを示唆したと考えられる。
いずれにせよ、金価格は2,000ドルを本格突破したので、更なる上を目指す展開である。