昨日本欄で、週明け、いきなりNY金が暴騰した仔細を解き明かした。
その後、同日の欧米時間に入ると、NY金の乱高下も徐々に収まり、2,040ドル台という、歴史的高値圏で底堅く推移している。
とはいえ、そこに至る過程が凄かった。
アジア時間帯に安値は2,020ドル、高値は2,140ドル!
40年近く、金相場と付き合ってきた筆者でも、東京の午前中に、こんな激しい価格変動は初めてだ。

 

kitco

しかし、NY時間に入ると、このアジアの乱高下は、たいした話題にもならず、基本的に、NY金は史上最高値突破後、利益確定売りをこなし、held steady 底堅いという評価である。
中期的流れとしては、乱高下を繰り返しつつ、レンジの下値を切り上げてゆく展開だ。
特に、今回は、「複合要因」なので、上昇相場は、一過性ではなく、まだ続く。
例えば、ギリシャショックのときに史上最高値をつけたとき、要因はギリシャ財政破綻だけであった。
それゆえ、1,900ドル突破という、当時の史上最高値更新劇も、線香花火で終わった。
対して、今回は、中央価格帯が2,000ドルということになりそうだ。
レンジは明らかに切りあがった。


但し、日々の価格ボラティリティは激しくなろう。
AIが介入しているからだ。
シートベルトはきつめに低く締めて臨まれたい。
狂乱相場が一服すれば、2,150ドル方向に、徐々に収れんしてゆくであろう。