週明けの国際金価格は、一時スポットで1,960ドルを割り込む局面があったが、その後1,970ドルを回復した。流れとしては、下値を固めつつある。
金急落の理由は、FRB高官発言。
ウォール・ストリート・ジャーナルとブルームバーグが、ミネアポリス連銀カシュカリ総裁の談話として「金融政策当局はまだインフレとの闘いに勝利していない。必要となれば更なる引き締めを検討するだろう」との記事を流した。
カシュカリ氏は、FOMCでタカ派として知られる。
カシュカリ発言のあと、グールズビー・シカゴ連銀総裁が、米国CNBCに生出演。
同氏は、インフレ減速が顕著であり、多少の景気後退感で、経済軟着陸は可能だと述べた。
こちらはハト派的なコメントだ。
この発言が、金反騰のキッカケになった。
かくして、FRB高官発言に、一喜一憂する相場は、やはり、米国金融政策に振り回される金価格を映している。
今週は、FOMC前のブラックアウト期間に発言できなかったFRB高官が相次いでコメントする予定。
更に、パウエル議長も講演する。
なお、今週は、米国債入札も行われ、その結果は、特に注目の米10年債に影響を与えそうだ。
FRB高官発言は、ドル円相場にもドル買い要因として影響を与えた。
雇用統計で149円台の円高方向に動いていたが、結局、150円台に戻した。