注目の6月米国消費者物価指数(CPI)が発表された。
年率で3%。これは、原油価格下落の影響で低めの数字になった。
重要なのは、原油や食料品など変動の大きな項目を除いたコアCPI。これは4.8%。原油を除けば、まだ、物価は高止まりの印象だ。
ちなみにFRBもコアのほうを重視しているので、物価高止まりとなれば、年内追加利上げ2回以上の可能性は高まり、金は下がるはず。
しかし、市場は、ヘッドラインと呼ばれる原油込みの3%という数字に注目した。
こちらは、12か月連続で鈍化傾向を示す。インフレ鎮静化が徐々に進行しているのであれば、追加利上げの必要もないであろう、という解釈で、金利のつかない金が買われた。
インフレヘッジとしての金買いが減少するのでは、との素朴な疑問もあるが、インフレヘッジ買いは中期的に静かに進行するので、日々の金価格変動要因にはならない。
但し、ジワリ、ボディブローのごとく効いて、金価格の下支えになっていることは間違いない。
更に、追加利上げの回数が減ると、債券市場でドル金利が下落して、外為市場ではドル安になる。これは、ドルの代替通貨とされる金には強い買い材料である。
その結果、KITCOグラフ緑線が示すように1,960ドル台まで急騰した次第。
最近は、日々の金価格変動で20ドル程度は普通になった。
分母が2,000ドル近くになっているので、1%程度の価格変動ということだね。
ここまでが、一般的な解説。
実は、ここからが本番。
昨日、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁がエッセイのかたちで、今回のCPI鈍化について、意見を記した。FRB側の人ゆえ、コアCPIしか見ないほどコア4.8%のほうを重視している。
「4.8%とは、目標の2%から倍以上で、まだ目標達成にはほど遠い。追加利上げは必要であろう」
こうなると金には下げ材料と化す。
総じて、市場はヘッドラインの3%を重視して、12か月連続鈍化でインフレ鎮静化を囃す。
対して、FRBは、まだ鎮静化とはいえず、引き締めは続ける。
市場とFRBと全く見解が異なる。どちらが正しいのか。
筆者は、FRBのトラウマを重視している。
FRBの歴史を紐解くと、インフレ指標が鈍化して、安心して、引き締めを解除したところ、インフレがぶり返し、慌てて、引き締め再開に追い込まれるという醜態を演じた有名な事例があるのだ。
それゆえ、パウエル議長も、インフレを「根絶やしにするまで利上げは続ける」と強硬論を述べているのだ。
カシュカリ発言も、その線に沿ったものと考えられる。
それゆえ、金1,960ドルは、まだ、固まったとは言い難い。
本日はPPI(生産者物価指数)発表もある。
結局は7月下旬のFOMC待ちということになろう。
さて、本日の写真は、地方のゴルフ仲間からどっさり袋に入れて送られてきた自家産ブルーベリー。
庭で大豊作だって。あまりの量に、ご近所にもおすそ分け。
都会では貴重品だよね。目とか健康にも良いし。
私はヨーグルトにたっぷりブルーベリーのせて、更に、その上に、チュープのケーキ用生クリームもかけて、いただく(笑)
ごはん茶碗で大盛りの醍醐味!たまらん!
それから、我が家の梅を干した。
これをどうする気か、わからん!
そして、アメリカから直送サクランボ。例年より小ぶり。
これは、セブンイレブンのチーズタルトにのせて食べてみよう。
というわけで、我が家はフルーツまみれだよ~。