先週金曜日には、国際金価格が2,050ドル近傍から一時は2,000ドル割れまで急落(KITCOグラフ青線)。
その後、2,010ドル超まで反発(緑線)。
典型的な過熱相場の反動。
この程度の調整はまだあり得る。
あって当たり前。
無い方が後の下げは厳しくなる。
急落の背景としては、ここのところ、年内利下げ3回という市場の見方が変わってきたこと。
やはり3回も利下げは無理な話ではないか。
利下げのタイミングはFRBの予測どおり来年初頭になるのでは、などの見解が出始めた。
大きく割れていた民と官のドル金利予測だが、ここにきて、市場のほうからFRBの側にすり寄ってきた感がある。
それほどインフレは頑固だということだ。
金利を生まない金にとって、利下げは朗報。
既に、年内利下げを織り込んで2,000ドルを突破した経緯もある。
その織り込みが崩れると、金は売りという展開になる。
いっぽう、中期的に見れば、インフレヘッジとしての金買いは根強い。
従って、大崩れするような相場ではない。
なお、利下げ延期説の根拠は、懸念されるリセッション(不況)が浅く済みそうだ、との見解。
スローセッションなどと言われる。
米国経済の軟着陸は無理筋だが、ほどほどの景気後退で済みそう、との見方が大半である。
果たして、年末金利を5%超と読むFRBと、4%超と読む市場と、いつ、どこまで折り合うのか。
今後の展開に注目したい。
さて、今日の写真は、福島は喜多方の桜。
今が満開。
そして、藤の花も満開。
これは、京都ゴルフクラブ(上賀茂神社裏の、京産大近く)。
相変わらず東奔西走の日々。
5月3日のFOMCまでは、マーケットとは距離を置き、推移を眺めつつ、遊興にふける今日この頃である(笑)
それから、クレディ・スイス発行AT1債が「紙くず」になり、日本の投資家も大損の報道で、急に、クレディ・スイスの件についての取材が増えた。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券販売分で950億円相当、その他も。
被害者のなかに、青学マラソン監督も含まれていて、ワイドショーのネタにも。
AT1債を地上波で一般視聴者向けに説明するのは難しい。
しかし、信用して買った投資商品が紙くずになったしまった、という体験を経て、実物資産=金を買い始めた人たちが過去には多いことも事実だ。