投資の神様、バフェット氏が、日本の5大商社株をこれまで買い増してきたが、最終的に、同氏保有が9.9%に達するまで更に買う意欲を語った。
商社以外でも、日本株を物色しているとのこと。
日本株の市場は大騒ぎである。
バフェット氏は、買ったら、数十年持ち続ける覚悟ゆえ、真の長期投資家といえる。


では、バフェット氏が「金」を買うことはあるのだろうか。
答えは、NO。
彼は投資とは何かを生み出すもの、との強い信念があり、金は保有しても、配当も何も生まないので、手を出さない。
同氏はこう語っている。「アフリカかどこかの地中から金が掘り出される。そして、それを溶かして、また穴を掘って、また埋めて、それを守るために人を雇っている。それは何の役にも立たない。火星から見ている人は誰でも頭を掻くであろう」


但し、例外的に、コロナ禍で、産金会社バリック・ゴールドの金鉱株を買ったことはある。
あの時は「いよいよ、バフェット氏も金投資を始めたのか」と話題になったものだ。
彼の考えに賛同する人たちは多い。
筆者もかねてから、
「金は何も生まない、投資とは、おカネに働いてもらってなんぼの世界。だから、金投資をいう言葉は使わないようにしている。」
と語ってきた。


結局、金は投資というより、保険に近いと理解すべきだ。
事実、保険会社の人たちの中では金の保有者が目立つ。
保険会社の運用資産の中に「金」が含まれることは珍しくない。
将来のリスクに備える。
これが、金保有の真の目的と言えよう。


だからこそ、筆者は金の長期保有を勧め、自らも実践しているわけだ。
おかげさまで、円建て金価格は連日、過去最高値を更新。
しかし、私は長期保有派なので、売ることなど、一切考えていない。
金を保有して役立たないのが、実は、一番望ましいことなのだ。
しかし、近年は役立ってしまうことが多い。
金が役立たなくなる日は来るのか。
世界が核兵器も廃棄して平和になることを本当に信じられる人になら、私は、敢えて金保有は薦めない。